【打撲症・むち打ち】
┌便秘・打撲・捻挫・皮下出血・腫れ・疼痛・皮膚の紫暗─治打撲一方
┌熱─実┼便秘・打撲・胸が苦しい・腹痛・腹部膨満・強い月経痛─通導散
│ ├便秘・のぼせ・足冷・下腹部硬脹痛・強い月経痛・少腹急結─桃核承気湯
│ ├便秘・顔面紅潮・熱感・煩躁・イライラ・易怒・眼充血・不眠─三黄瀉心湯
│ └顔面紅潮・のぼせ・煩躁不安・イライラ・易怒・眼充血・嘔気─黄連解毒湯
└寒┬実─鼻閉・頭痛・自然発汗なし・項背部のこわばり・身体痛・肩こり─葛根湯
└虚─下腹痛・冷えのぼせ・頭痛・肩こり・子宮筋腫・夜間疼痛—桂枝茯苓丸
first
choiceは治打撲一方で、証をあまり考慮せずに広く用いてよいが、多くの場合、これと以下の駆瘀血剤を併用すると、より効果的である。通導散は、元々打撲を想定して作られた方剤で、胸腹満を目標とする。のぼせ、頭痛、少腹急結が見られるときは桃核承気湯を用いる。便秘のない時の駆瘀血剤としては桂枝茯苓丸がよい。
部位別では、頭を打って、鼻血や精神症状が出現した際は三黄瀉心湯(便秘あり)や黄連解毒湯(便秘なし)を用いるとよい。
頚部の捻挫には葛根湯が有効である。