┌便秘・のぼせ・足冷・強い月経痛・下腹部硬脹痛・少腹急結─桃核承気湯
┌実┴赤にきび・化膿・体力ある青年・顔面紅種・炎症・瘙痒─清上防風湯
┌熱┤ ┌黒にきび・浅黒い皮膚・慢性化・顔面紅種・蓄膿症・熱感─荊芥連翹湯
│ └虚┼多愁訴・胸脇苦満・いらいら・易怒・抑うつ・冷えのぼせ—加味逍遙散
│ └赤にきび・化膿・腫脹・熱感・疼痛・膿皮症(癤・癰・面疔)—排膿散及湯
│ ┌赤にきび・下腹痛・冷えのぼせ・頭痛・肩こり・夜間疼痛—桂枝茯苓丸
│ ├赤にきび・下腹痛・冷えのぼせ・頭痛・化膿・浮腫—桂枝茯苓丸加薏苡仁
└寒─虚┼白にきび・虚弱体質・貧血・顔色蒼白・四肢冷え・浮腫—当帰芍薬散
└皮膚炎症・化膿・急性・再発性・膿疱・散発性・浸出液なし—十味敗毒湯
熱証で実証、すなわち、顔色よく、体力もあり、赤く化膿する、まさに「青春のニキビ」と言えるものには清上防風湯を用いる。同じ熱実証でも、のぼせと便秘を伴い、月経前に悪化するなど、瘀血が関与している場合には桃核承気湯がよい。熱証ではあるが虚証、すなわち体格が悪く、ニキビもあまり勢いがないようなタイプには、一般に荊芥連翹湯を用いる。同じく虚証で、月経不順を伴い、月経前に悪化するものには加味逍遙散がよい。化膿が強く、患部が赤くなっているものには排膿散及湯を用いる。
寒証では、のぼせ感があり、下腹部に圧痛があり瘀血の関与がしているものには桂枝茯苓丸がよく、その上浮腫、化膿がある場合は桂枝茯苓丸加薏苡仁を用いる。虚弱で冷え症、貧血傾向、浮腫のあるものには当帰芍薬散を用いる。化膿を繰り返すようなら十味敗毒湯がよい。