【構成生薬】 葛根4、麻黄・大棗・川芎・辛夷3、桂枝・芍薬・甘草2、生姜1『本朝経験方』
【八綱分類】 表寒実証
【中医学的解説】調和営衛、宣散開竅→表寒、表実、鼻閉、鼻汁
【効能又は効果】 鼻づまり、蓄膿症、慢性鼻炎。
【使用目標=証】 比較的体力のある人で、鼻閉、鼻漏、後鼻漏などの鼻症状を訴え、これら症状がとくに慢性化した場合に用いる。
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頭痛、頭重、項背部のこわばりなどを伴う場合
【処方のポイント】比較的体力があり、頭重感や肩こりを伴うものの鼻詰、慢性鼻炎、副鼻腔炎に用いる。寒証の強い鼻閉・粘りのある鼻汁に有効で、さらに濃い鼻汁には桔梗石膏を併用する。副鼻腔炎にはまず本方を用い、もしも本方で良くならないものは辛夷清肺湯や荊芥連翹湯が良い場合が多い。ただし、麻黄剤であり、副作用で血圧上昇や頻脈、動悸などが起こることがあるため、高齢者や高血圧、心臓病の持病がある人は注意が必要である。